故人が亡くなってから6年目に行われる七回忌。
いつ頃行うべきなのか、どんな準備が必要なのかを知っておくことで滞りなく準備をすることができるでしょう。
この記事では、七回忌をいつ行うのか、準備するべきもの、その他のマナーについてご紹介をします。
しっかり準備をして、ゆっくりと故人を偲びましょう。
七回忌とは?
七回忌とは亡くなってから6年目の命日に行われる年忌法要です。
「七」回忌なのに「6」年目、と違和感を感じたり勘違いをされがちですが、それは七回忌の「七」が数え年のためです。
数え年では亡くなった日を1年目と数えます。
亡くなった日を1年目、亡くなってから翌年を2年目……と数えることになるため、6年目が七回忌となるのです。
生前親しかった方々も招いて盛大に行う一周忌とは異なり、七回忌では遺族や親族のみで小規模に行われることが一般的です。
七回忌はいつ行う?
本来であれば、亡くなった日から6年目の命日当日に行われるものですが、実際には遺族やお寺の都合などによって当日に行うことはあまりありません。
遺族や親族が集まりやすい、土日祝日に行われることが多いです。
ただし、七回忌に限らず年忌法要を後ろ倒しにするのはよくないこととされています。
そのため命日当日に都合がつかない場合には、命日より前の日程に調整することが一般的です。
七回忌に必要な準備
七回忌を行うためには、あらゆる準備が必要です。
準備をする時期や、手順、準備するべきものなどについて紹介をします。
準備する時期
七回忌の準備は、2カ月ほど前から余裕をもって行いましょう。
直前になってしまうと、お坊さんの日程が抑えられなかったり、準備不足で関係者に迷惑をかけてしまう可能性があります。
準備の手順
命日の2カ月ほど前から、次の手順で準備をしていきましょう。
参列者を決める
七回忌に誰を呼ぶかを決めます。
一周忌法要と異なり、遺族や親族だけで小規模に行われることが多いものの、特別親しかった方がいらした場合などにはお声がけすることもあります。
遺族同士で話し合って決めましょう。
一周忌と異なり近しい人だけで行うため、特別に案内状などをお送りすることはあまりありません。
電話やメール、LINEなどで連絡をして、参列ができるかどうかを確認しましょう。
日程と場所を決める
お付き合いのある(お墓があるお寺の)お坊さんに連絡を取って、日程と場所を決定します。
遺族の希望、お坊さんの都合、場所の空き具合などを考慮して決めましょう。
お盆の時期などが重なる場合には、お坊さんが忙しくなるので早めに連絡を取っておくことをおすすめします。
もしお付き合いのあるお坊さんがいない場合には、葬儀を行った際に読経してもらったお坊さんに依頼をしたり、僧侶派遣サービスを利用することで手配が可能です。
七回忌を行う場所としては、お寺、自宅、霊園や斎場に併設されている法要会館などが候補に挙げられます。
食事の手配
七回忌の法要後に食事を行う場合には、手配が必要です。
お寺、自宅、法要会館で食べる場合には、仕出し料理などを手配します。
法要後に料理店に移動をして食事をする場合には、事前に予約をしておきましょう。
法要料理を扱っているお店、または故人が好きだったお店や、思い出のお店を選ぶこともあります。
引き出物の手配
七回忌に参列した親族には、お供えのお礼として引き出物をお渡しします。
3,000~5,000円ほどの消耗品または食べ物など、後に残らないものを選びましょう。
持って帰る親族に配慮して、重くなくかさばらないものを選ぶのがマナーです。
最近ではカタログギフトなどを利用する方も増えています。
お布施の準備
お坊さんにお渡しするお布施を準備します。
七回忌法要のお布施の金額相場は、10,000~50,000円です。
お寺との関係性の深さや地域によっても相場が異なるため、金額に迷った際には親族に相談することをおすすめします。
もし、お寺以外の場所で七回忌を行う場合には、交通費として別途「御車代」を、法要後に食事を行わない、またはお坊さんが食事に参加されない場合には「御膳料」をお渡しします。
それぞれの相場は5,000~10,000円程度です。
お布施と御車代、御膳料は別々に包んでお渡しします。
七回忌の流れ
七回忌をはじめとして、法事は次のような流れで行われます。
お坊さんの入場
お経を読んでいただくお坊さんが法要場所に入場します。
施主からの開始挨拶
施主から七回忌の開始の挨拶を行います。
「本日はお集まりいただきありがとうございます。
これより七回忌法要を執り行います。
それでは、ご住職よろしくお願いいたします。」
とお越しいただいたことに対するお礼、開始をする旨、住職への合図を簡潔にまとめます。
読経
お坊さんによる読経が始まります。
読経中は静かに故人を偲びましょう。
焼香
お坊さんからの合図で施主から、故人との関係性が近い順に焼香をします。
施主からの法要終了の挨拶
読経が終わったら、施主から法要終了の挨拶を行います。
法要後に食事を行う場合には、最後に食事の案内も入れます。
七回忌のマナー
七回忌に関する服装などのマナーについてもご紹介します。
服装
七回忌での服装は、平服が基本です。
黒やグレー、濃紺などの地味な色で柄は無地のものを選びましょう。
男性はスーツ、女性はワンピースやアンサンブルなどを着るのが基本です。
お布施
七回忌でのお坊さんへのお布施の相場は10,000~50,000円です。
御車代と御膳料をのそれぞれの相場は5,000~10,000円ですが、お寺で七回忌を行う場合には御車代は必要ありませんし、食事にお坊さんも参加する場合には御膳料は不要です。
お布施、御車代、御膳料は別々に包んで、それぞれ表書きには「お布施」「御車代」「御膳料」と書きます。
下段には、施主のフルネームまたは「○○家」と書くのが一般的です。
渡すタイミングとしては、始まる前の挨拶の時がふさわしいでしょう。
「本日はよろしくお願いいたします」と一言添えます。
また、お布施は必ず切手盆と呼ばれる小さなお盆か袱紗に載せて、お坊さんから見て正面を向くようにしてお渡ししましょう。
もし、最初の挨拶時に渡せなかった場合には、最後の挨拶の際にお渡しします。
その際には「本日は誠にありがとうございました」と一言添えます。
お供え物
参列をする親族側は、七回忌にお供え物を持っていくのが基本です。
お供え物に相応しいのは、小分けにできるもの、消えて無くなるものです。
焼き菓子や羊羹などの食べ物や、ろうそくや線香などが相応しいとされています。
香りの強いものや、溶けてしまって仏壇を汚してしまう可能性があるものは相応しくありません。
金額の相場は5,000~10,000円程度です。
あまりに高い金額のものを持っていってしまうと、遺族のお返しの負担が大きくなってしまうので注意しましょう。
まとめ
今回の記事では、七回忌を行う時期や、準備するべきもの、服装やお布施などのマナーについてご紹介しました。
まとめると次の通りです。
- 七回忌法要は亡くなってから6年目の命日当日、または前倒しで近い時期に行う
- 命日の2カ月前ぐらいから準備を開始する
- まずは日程と会場を決めて、食事、引き出物の手配、お布施の準備を行う
- 七回忌の服装は黒やグレー、濃紺の無地の平服が基本
以上です。
事前にしっかりと準備を行うことで、慌てることなく七回忌当日はゆっくり故人を偲べるようにしましょう。