葬儀を終えてなにをすべきか分からない方は多いのではないでしょうか。七日後には初七日法要を控えているため、速やかに準備を進める必要があります。

今回の記事では、葬儀を終えてやることとして初七日、四十九日、百か日それぞれの準備や流れ、マナーなどを解説しています。直前になって慌てることがないように、事前に本記事を読んで参考にしてみてくてださい。

葬儀を終えてやること

葬儀を終えてから1年後までに行われる法要は次の表の通りです。

法要 いつやるのか
初七日法要 7日目
五七日法要 35日目
四十九日法要 49日目
百か日法要 100日目
新盆(初盆) 49日後の初盆
一周忌法要 満一年

 

葬儀を終えた後、まずは世話役からの事務的な引き継ぎを受けましょう。支払いは寺院、葬儀社、病院などへ行います。

そして、葬儀でお世話になった方々に挨拶回りをしましょう。上司や葬儀委員長、世話役、参列者への感謝の意を示すことが大切です。

7日目からは初七日法要が行われるため、その準備を進めなければなりません。初七日法要は故人の冥福を祈る重要な儀式であり、準備や実施には時間を要するため注意が必要です。家族や関係者と連携を取りながら、適切に進めていくことがポイントとなります。

1週間後の初七日法要

初七日は故人が三途の川へ到着する日とされています。このタイミングに合わせて行われるのが初七日法要です。流れや準備、マナーなどを解説します。

初七日の流れ

初七日法要は、自宅などで行われ、家族や親しい人々が集まります。葬儀から日数を空けずに行われるため、参加しやすい方へ声を掛けると良いでしょう。

法要では、僧侶が読経をし、参列者が故人の冥福を祈るために焼香が行われる流れです。また、僧侶から初七日の意味などの説法があります。最後に、法要の後に控えているのは僧侶を交えた精進落としと呼ばれる会食です。

参列者が集い、故人の冥福を祈りながら食事をすることで、絆を深める大切な時間となります。

初七日までの準備

初七日法要までの準備は、日取りや場所を決定するため、まず寺院との打ち合わせから始まります。7日後には執り行われるため、葬儀後速やかに寺院と相談しなければなりません。

初七日の時点では、位牌には白木を使った仮の位牌で十分です。参列者からの香典があるため、それに対するお返しも用意する必要があります。

葬儀終了後は、時間的にも精神的にも疲れがあるかもしれませんが、初七日法要に向けての準備を怠らずに行うことが重要です。

初七日までのお供え

初七日に参列する場合、お供え物は必要ありませんが、用意したい場合は小分けにしやすいものが好まれます。一般的には、お菓子や果物などが適切です。

お供え物は仏前にささげられ、その後参列者が持ち帰る慣習が多くみられます。故人の好物をお供え物とする場合もあり、故人の趣味や好みを尊重し、安らかに眠れるようにとの意味合いもあるでしょう。

初七日のマナー

服装に関して、喪主や遺族は基本的には喪服で問題ありません。男性の場合はモーニングコートが正礼装とされていますが、ブラックスーツでも問題はないでしょう。

女性の場合は、黒の長袖やワンピース、スーツが適切です。スカートは膝が隠れる程度の丈で、アクセサリー類は極力控える方が良いでしょう。

香典袋は「御霊前」を使用するのが一般的ですが、宗派によっては「御仏前」が適切な場合もありますので、事前に確認することが重要です。

49日目の四十九日法要

四十九日は忌明けと呼ばれ、この日を境に喪に服していた期間が終了します。四十九日法要は忌明け法要とも呼ばれていて、忌中に行われる法要の中では最も重要な法要です。

四十九日の流れ

四十九日法要の流れや準備、マナーを解説します。

四十九日法要は、まず僧侶の入場から始まります。参列者は会場で待機し、法要の開始を待っている状態です。

僧侶の挨拶の後、約30分の読経が行われます。読経中は、参列者は心を静め、故人の冥福を祈りましょう。その後、喪主や家族から順に焼香が行われます。

次に、僧侶による法話です。法話では、仏教の教えに基づいたメッセージが参列者へ語られます。最後に行われる納骨は、故人の遺骨を納める儀式であり、四十九日法要の重要な儀式です。

四十九日までの準備

四十九日法要までの準備は、まず親族や住職と相談して日時を決定します。必ずしも49日目である必要はなく、参列者が集まりやすい土日などを選ぶと良いでしょう。

その後、案内状を作成し、参列者へ送付しなければなりません。少なくとも3週間前までには届くように配慮しましょう。案内状の文面には句読点を使わないのが一般的です。

また、法要後に行われる会食の手配も忘れずに行いましょう。会食を行わない場合も可能ですが、事前に告知し、持ち帰り用のお弁当を用意することが望ましいです。さらに、納骨の手配も必要ですが、納骨は必ずしも四十九日で行う必要はありません。気持ちの整理を考えて後日行ってもよいでしょう。

四十九日のお供え

四十九日のお供え物は、あとに残らないものが好まれます。代表的な供え物は、花や食べ物です。花は、胡蝶蘭やゆりなどの白を基調とした花が一般的となっています。食べ物は、日持ちの良い煎餅やゼリー、佃煮などです。消耗品であるろうそくや線香も選択肢の1つになります。

また、熨斗の表書きは、通常は「御霊前」ですが、一部の宗派では「御仏前」とする場合もあるため注意が必要です。宗派が事前に分からない場合は、「御供」と記載しても問題ありません。

水引きは、不幸が続かないことを示唆する「結び切り」を使用すると良いでしょう。

四十九日のマナー

遺族は三回忌までは原則として喪服を着用します。したがって、服装マナーは初七日と同様です。

参列者の場合は、案内状に「平服でお越し下さい」と記載があれば、スーツでなくても問題ありません。ただし、色やデザインには場に適した配慮が必要です。

靴に関しては、法事の場では本革を使用しないようにしましょう。マナーを守ることで、故人や遺族に対する敬意を示し、法要に参列する他の方々との間で適切な礼儀を保てます。

100日目の百か日法要

葬儀から100日後に行われる法事で、親族のみで行われます。故人の死から抜け出し悲しみを乗り越えていく節目の法要です。

百か日法要の流れ

自宅または寺院などで、僧侶による読経が行われます。法要が終わると、お墓参りになりますが、お墓参りは親族全員ではなく、家族のみとすることも多いです。

参列者は故人に対する思いを込めて手を合わせ、お墓に供えたりお清めしたりします。お墓参り後、会食です。会食は、参列者が故人を偲び、親睦を深めるための時間として重視されます。

会食後にお墓参りをする場合もあるでしょう。また、会食はせずに持ち帰りの弁当を用意することもあります。

百か日までの準備

まず命日から100日目を把握し、おおよその日程を確定することから始まります。必ずしも100日目で行う必要はありませんが、先送りにせず前倒しで行うことに注意してください。

日程が確定したら、案内状を送付し、参列者に出席の可否を案内をするとともに、会食の準備を進めます。法要の冒頭と最後に喪主からの挨拶があるため、挨拶の内容をあらかじめ考え、心の準備をしておきましょう。

案内状には日程や場所、服装などの詳細を記載し、参列者が事前に準備しやすいように配慮することが望ましいです。

百か日のお供え

百か日法要のお供え物は、他の法要と同様に、生鮮食料品は避けましょう。これは、食品が傷みやすいためだけでなく、仏教上殺生を連想させるため避けるべきものとされているためです。

故人が好きだったものをお供え物とする場合がありますが、ビールやタバコなどはふさわしくないとされることもあるため、事前に寺院に相談すると良いでしょう。食品や嗜好品を模したろうそくや線香などもあるため、故人の好きだったものと合わせて選択肢の1つになりえます。

百か日のマナー

百か日のマナーは、四十九日と同様に基本的に喪服の着用が一般的ですが、身内のみで執り行われることが多いため、簡略化した服装でも問題ありません。

香典返しは、すぐに消費できるものを選ぶことが望ましく、お茶や海苔、お菓子、タオルなどがよく選ばれます。百か日は家族や親族が集まり、故人を偲ぶ時間です。服装や香典返しの選び方は、故人や家族への敬意を示す重要なポイントになります。

まとめ

今回の記事では、葬儀を終えてやることとして初七日、四十九日、百か日それぞれの法要を解説しました。葬儀を終えた後、まずは世話役からの事務的な引き継ぎを受けましょう。支払いは寺院、葬儀社、病院などへ行います。

7日目からは初七日法要が行われるため、その準備を進めなければなりません。初七日法要は、自宅などで行われ、家族や親しい人々が集まります。葬儀から日数を空けずに行われるため、参加しやすい方へ声を掛けると良いでしょう。

四十九日法要は忌明け法要とも呼ばれていて、忌中に行われる法要の中では最も重要な法要です。必ずしも49日目である必要はなく、参列者が集まりやすい土日などを選ぶと良いでしょう。

百か日法要は、葬儀から100日後に行われる法事で、親族のみで行われます。故人の死から抜け出し悲しみを乗り越えていく節目の法要です。

それぞれの法要の時期やマナー、準備すべきことを解説しているため、直前になって慌てないためにも本記事を参考にしてみてください。