家族葬を終えたあと、「葬儀に呼ばなかった方へ、いつ・どう伝えればいいのだろう」と迷う方は少なくありません。
家族葬は近しい方だけで見送るため、参列をご遠慮いただいた方へ、後日あらためて訃報をお知らせする「後日報告」が必要になる場面があります。
この記事では、家族葬の後日報告を伝えるタイミングと手段、そして親族・友人・会社など相手別に、そのまま使える例文を紹介します。
家族葬の後日報告は「葬儀を終えた事実」と「参列辞退のお詫び」を伝える
家族葬の後日報告で伝えるのは、次の3点です。
- 故人が亡くなったこと
- 家族葬で見送ったこと
- 事前にお知らせできなかったことへのお詫び
家族葬では参列や香典を辞退することが多く、知らせを受けていなかった方は驚かれることもあります。だからこそ、亡くなった事実と近親者のみで見送ったこと、そして事前にお伝えできなかったお詫びを丁寧に伝えると、行き違いを避けやすくなります。生前のお付き合いへの感謝を添えると、より気持ちが伝わります。
後日報告は四十九日前後をめどに、相手に応じた手段で伝える
後日報告のタイミングは四十九日を終えたころが一つの目安です。手段は、相手との関係に応じて選びます。
厳密な決まりはありませんが、四十九日の法要を終えたころにお知らせする方が多いようです。年内に不幸があった場合は、喪中はがき(年賀欠礼状)で兼ねることもあります。
手段は、相手との関係を踏まえて選びましょう。
- 親族・目上の方・お世話になった方:挨拶状(書面)や手紙
- 友人・知人:メールや電話、親しい間柄ならLINE
- 会社・勤務先:まず口頭や電話、必要に応じて書面
タイミングや手段の考え方は、地域やご家庭によっても異なります。迷う場合は、近しい親族と相談しながら決めると安心です。
訃報そのものの伝え方や、伝える相手の範囲については、以下の記事も参考にしてください。
相手別|家族葬の後日報告の例文
ここからは、親族・友人・会社など相手別に、そのまま使える後日報告の例文を紹介します。日付やお名前などは、ご自身の状況に合わせて書き換えてください。
親族・親しい方へ(挨拶状・手紙)
改まった相手には、書面でお知らせすると丁寧です。挨拶状では、句読点を使わない形式が伝統的とされています。
【挨拶状の例文】
このたび 父 〇〇が 去る〇月〇日 〇〇歳にて永眠いたしました
本来であればすぐにお知らせすべきところ 故人の遺志により 近親者のみにて葬儀を相済ませました
ご連絡が遅くなりましたことを 深くお詫び申し上げます
生前に賜りましたご厚情に 心より御礼申し上げます
友人・知人へ(メール・LINE)
友人や知人へは、メールや電話で構いません。親しい間柄であれば、LINEなどでも失礼にはあたりません。
【メールの例文】
件名:父〇〇 永眠のご報告
ご無沙汰しております。〇〇の長男の△△です。
私事で恐縮ですが、去る〇月〇日に父〇〇が永眠いたしました。
葬儀は家族葬にて執り行い、すでに済ませております。
本来であれば早くにお伝えすべきところ、ご連絡が遅くなり申し訳ありません。
生前のご厚情に、家族一同心より感謝申し上げます。
【LINEなど短く伝える場合の例文】
突然のご連絡で失礼します。先日、父が亡くなり、家族葬にて見送りました。
ご連絡が遅くなってしまい申し訳ありません。
落ち着きましたら、またあらためてご連絡します。
会社・勤務先へ
忌引などですでに伝えている場合は、復帰のあいさつとお礼が中心になります。まだ伝えていない場合は、葬儀を終えた報告とお詫びを簡潔に伝えます。
【すでに伝えている場合の例文】
このたびは父の葬儀に際し、お心遣いをいただきありがとうございました。
葬儀は家族葬にて、滞りなく済ませました。
ご連絡が遅くなり申し訳ありません。本日より通常どおり勤務いたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
まだ伝えていない場合は、葬儀を終えた報告とお詫びを簡潔に伝えます。
【まだ伝えていない場合の例文】
私事で恐縮ですが、去る〇月〇日に父〇〇が永眠し、葬儀は家族葬にて相済ませました。
ご報告が遅くなり申し訳ございません。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
報告時に気をつけたいこと
後日報告では、香典や供物の扱いと、避けたい言葉づかいに気をつけると、相手に余計な気づかいをさせずにすみます。
香典・供物を辞退する一文
香典やお供えを辞退する場合は、その旨をはっきり一文添えておくと、相手も迷わずにすみます。
【書面の例文】
なお 誠に勝手ながら ご香典やお供えのお心遣いは ご辞退申し上げます
【メールの例文】
お気持ちだけありがたく頂戴し、ご香典やお供えはご辞退させていただきます。
受け取る場合は、特に触れる必要はありません。香典を辞退するときの伝え方は、以下の記事で詳しく解説しています。
→ コラム「香典辞退の伝え方とは?失礼にならない伝え方や例文を紹介」
避けたい言葉づかい
弔事では、不幸が重なることを連想させる「重ね言葉」を避けるのがマナーとされています。
- 重ね言葉(たびたび・重ね重ね・再び・続く など)
- 直接的な表現(「死ぬ」「死亡」は「永眠」「逝去」などに言い換える)
- 句読点(挨拶状ではを使わない形式が一般的)
なお、ふさわしい言葉づかいは宗派によって異なる場合があります。たとえば浄土真宗では「ご冥福」という言葉を用いず、亡くなった方はすぐに浄土へ「往生」すると考えます。判断に迷う場合は、菩提寺や葬儀社に相談すると安心です。
まとめ|家族葬の後日報告は「事実・お詫び・感謝」を丁寧に
家族葬の後日報告では、亡くなった事実と家族葬で見送ったこと、連絡が遅れたお詫び、そして生前の感謝を、丁寧に伝えることが大切です。
タイミングは四十九日を終えたころが一つの目安で、手段は相手との関係に応じて、挨拶状・メール・電話などを選びます。香典を辞退する場合は、一文添えておくと相手も迷いません。
言葉づかいや作法は、地域やご家庭、宗派によって異なります。迷う点があれば、近しい親族や菩提寺、葬儀社に相談しながら進めると安心です。
家族葬や報告の仕方で迷ったときは
家族葬は、後日の報告まで含めて考えておくと、落ち着いて見送りの準備ができます。「誰に、どう伝えればいいかわからない」という段階でもかまいません。
報告の仕方や文面のことで気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
後日報告はいつまでにすればよいですか?
明確な決まりはありませんが、四十九日を終えたころが一つの目安です。年内に不幸があった場合は、喪中はがき(年賀欠礼状)で兼ねることもあります。
喪中はがきで後日報告を兼ねてもよいですか?
兼ねることはできます。ただし、喪中はがきは年賀のあいさつを控えることを伝えるものが主な目的です。早めにお知らせしたい相手には、別途報告したほうが丁寧です。
報告したら「香典を渡したい」と言われたらどうすればよいですか?
辞退する場合は、「お気持ちだけありがたく頂戴します」と丁寧にお伝えします。どうしてもと言われた場合は、いただいたうえで、あらためて香典返しをする方法もあります。



